犬という動物


「犬」とはどういう動物なのか・・・知っておくことは犬を新しい家族に迎えるためには必須条件です

☆ 犬の歴史

犬が人間に家畜として飼われはじめたのは、中近東(今のイスラエルやイラク)あたりで今からおよそ1万2000年前がはじまりだといわれています。しかし、最近では犬の起原は1万4000年前にさかのぼり、東アジア(今の中国あたり)ではないかという説もあるそうです。

犬の祖先はオオカミですが、オオカミの特徴としては、家族の群れで暮らし群れで共同で狩りをするという習性があります。人間に飼われだした当初は狩りを手伝う狩猟犬でしたが、人間が農耕を行うなど生活様式を変化させていったことで、狩猟犬だった犬の役割も変化していき、外敵(作物を荒らす害獣や敵対する人間)を見張る番犬の役目をするようになったのではないかと考えられています。
現在では、特定の役割を担う使役犬ではなく愛玩犬として飼われることが多く、多種多様の生活様式にあわせて改良が重ねられ、犬の犬種は700以上にもなるといわれています。1873年にイギリス設立されたケネル・クラブでは、犬種のスタンダード(標準)が定められ、定期的にドックショー(品評会)が開催されています。

日本では欧米のように用途を考えた改良がおこなわれなかったため、日本犬の姿形や習性はあまり変化していませんでした。洋犬の本格的な輸入がはじまった明治以降、文部省が日本犬の純血種を守るため秋田犬・甲斐犬・紀州犬・四国犬・北海道犬・柴犬を天然記念物に指定しました。
欧米では、日本犬はとても人気があります。

☆ 犬の特徴

◆ 体型

犬の大きさは「体高」と「体長」で測定します。
体高は、犬を4本足で立たせたときの背中から地面までの高さです。体長は胸からおしり(しっぽの付け根)までの長さです。
犬種によりスタンダード(JKCによる)が定められおり、犬種により異なります。

◆ 頭部

頭の大きさや形状は、ほかの哺乳類に比べて変化に富んでおり、ボルゾイやコリーのような長頭種、サモエドやスパニエルのような中頭種、パグ、ペキニーズのとうな短頭種と3種類に分類されます。

◆  鼻・嗅覚

犬の嗅覚感度は人間の100万倍といわれています。犬の感覚器の中で嗅覚が一番優れており、出生直後の子犬は耳も目も閉じたままですが、嗅覚は発達しているといわれています。
最近では、飼い主の健康状態の変化をにおいで察知したり、病気の発作を予知している可能性があると話題になっています。医療においても犬の活躍の場が研究されているようです。

◆ 耳・聴覚

犬の感覚器の中で嗅覚に次いで鋭いのが聴覚です。人間の耳が聞き取れる振動派数は20Hzから2万Hzが平均とされていますが、犬は16Hzから12万Hzの範囲が聞き取ることができます。犬笛はこの特性を生かしており、人間には聞こえないけれど犬には聞こえる音で、遠くの犬を呼び戻すときや牧羊犬などに使われています。
もともと犬の耳は直立でしたが、人間が実用性や外観上の好みに合わせ品種改良したことで、直立耳、垂れ耳、半直立耳の3タイプに大別されます。耳の形の変化は犬の耳疾患の発生率を増加させ、立ち耳の犬の方が垂れ耳の犬よりも聴覚は優れているといわれています。

◆ 目・視覚

犬の視覚は、嗅覚や聴覚に比べるとかなり鈍く、人間のようなはっきりとした色覚はなく、人間の視力でいうと0.3くらいしか見えないといわれています。また、近くのものに焦点をあわすことが苦手なため、目の前の20~30cmはぼやけてほとんど見えません。色を識別するのは苦手ですが、かなり暗くても物を見分けることができます。これは犬が夜行性であるからといわれています。目が側方に位置しているので視野が広く、投げられたボールなど、遠くにある動くものには敏感に反応できます。
例外として、人間が改良したグレーハウンドなどのサイトハウンド(視覚猟犬)は、優れた視力があり、眼が顔の側面に位置するため視野も非常に広くなっています。

◆マズル

額と鼻のつなぎ部分のへこみから鼻先の部分をいいます。マズルは犬にとって急所であり、母犬が子犬を叱るときや群れのリーダー犬が自分の優位を誇示するときにかんだりします。

◆ 歯

犬の歯も、人間と同様に乳歯と永久歯が生え変わります。生まれたばかりの子犬には歯はなく、3週齢あたりで乳歯が生えはじめ、約8週齢までに28本が生えそろいます。約13週齢で抜けはじめ、永久歯は生後約3か月前後から抜けはじめ生後約6か月で生えそろいます。
口を閉じた閉じた時に、上の切歯と下の切歯がわずかに重なるのが理想的な咬合です。人間でいう出っ歯を「オーバーショット」、反対咬合を「アンダーショット」といい、総じて不正咬合といいます。一部の犬種のスタンダードでは、不正咬合でも認められているものもあります。
* 生後7日目までを0週齢、8~14日目を1週齢と数えます。3週齢=生後4週間

◆ 皮膚と被毛

全身をおおっている毛の根本には感覚受容器があり、触れられることにより精神的な落ち着きや安らぎを得ます。母犬、兄弟犬、飼い主などとふれあいぬくもりを感じることで、コミュニケーション能力、精神的発達を高めることができます。ひげやまゆげにあたる感覚毛は敏感です。外敵から狙われやすい、尾の先や鼻先は嫌がります。

◆ 脚

犬はかかとを地面に着けずに指先だけで歩いたり、走ったりする指行性のため、疲れが少なく、早く長距離を走ることができます。前肢も人間の腕のように回したり広げたりはできませんが、走ったり踏ん張ったりするための筋肉が発達しています。

◆ 尾

尾にはいくつかの役割があります。
①体の平衡をとり、方向転換を助ける舵の役割やブレーキの役割。 ②体を丸めて寝る時に、尾で鼻先を覆い防寒の役割。③愛情や信頼だけでなく警戒や威嚇など、表情を豊かに表現する役割。

☆ 犬のからだ

人も犬も哺乳類ですから、からだの仕組みも働きもよく似ています。
二足歩行か四足歩行かなど、生態の違いに対応してからだの仕組みにも違いがありますが、基本的には共通しています。
動物病院などで、人間とよく似た薬を処方されるのはそのためです。しかし、人間のように保険がないため治療費は高額になります。現在はペット保険も沢山ありますので、万が一の時のために検討をおすすめします。

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